Indigo tomato 感想
めっちゃ面白かったです~。キャストが5人しかいないのに曲数も多くて大満足でした!
6月頭からは大阪でも公演があるようなので是非見てください!面白いし感動します!
黒板?とチョークを使った演技も面白いです。観終わった後はコーラが飲みたくなると思います。
・あらすじ
自閉症のタカシ(平間壮一)と弟のマモル(溝口琢矢)は小さい頃に母親に捨てられて父親は亡くなりずっと2人の兄弟で生きてきた。
数学に関することに特化したサヴァン症候群のタカシは毎日行く公園でクイズ番組を作っているユーゴ・オブライエン(大山真志)と出会うところから始まります。
○キャラクター
・タカシ(平間壮一さん)
自閉症でサヴァン症候群の男性。数字に強い子で、生年月日を言うとその曜日まですぐに当ててしまうすごいやつです。
公演が発表されてからどこかの国のサヴァン症候群の人の話を思い出してたのですがモデルもその人だったみたいです。私が見たのはテレビの前で4日でアイスランド語(世界で一番難しい言語)を習得して日常会話を披露する、みたいなやつでした。
タカシくんが数学の話をするときは歌ったり踊ったりしていることが多いのですが、その演出がサヴァン症候群の人の感じ方なのかな~と思ったりして面白かったです。
人の気持ちを理解することが難しいと言われている中で、お母さんに最後に言われた言葉を弟のマモルにずっと伝えなかったことですれ違ってしまっていたのですが、最後にはちゃんと分かり合えていてちょっと泣きそうになりました。
・マモル(溝口琢矢さん)
上のタカシの5歳?4歳下の弟です。コーラが好き。働けないお兄さんのために昼間はスーパー、夜はファミレスでバイトをしている。
ずっと働いてるスーパーから正社員の誘いがあるのに断ってるのは何でだろう?とずっと考えてたのですが、お兄さんが世間に馴染めていないから自分もなっちゃいけないと思っていたのかなあと思いましたがどうなんですかね?
こんな境遇だったらグレてしまいそうなものですがマモルくんは先生になりたいという夢を持ったいい子に育ちました。お母さんの言葉がなくても夢を見られていて、やっぱり親は子供のことわかってるんだなあと思いました。
でも先生になりたい夢を諦めようとしてたマモルくんに黒板にチョークで文字を書かせたりするのはなかなか酷ですよね。
・あやさん(安藤聖さん)
タカシとマモルがいつも行く公園のカフェの店員さん。一児の母。
人に対して偏見を持たないタイプなのかな?と思います。今まで声を掛け合う知り合いがいなかったらしい2人と連絡先を交換したりと、タカシくんだけじゃなくてマモルくんにも救いだったのかもしれないですね。
野菜ジュースを出してくれるカフェの店員さんなので、例え話に野菜を使ったりと見ていて本当に楽しい人です。
・ユーゴ・オブライエン(大山真志さん)
タカシくんが出ることになる「ブレインメン」(ミリオネア的クイズ番組)の出演者。
日米のハーフで昔から疎外感を抱えていたらしく、タカシくんとは少しだけ境遇が似てるのかな~と思いました。ものすごいスター性もあるし。
大山さん体はたしかに大きいですがあの衣装を着てると本当に外人ぽく見えてびっくりしました。最初はタカシくんに対して「障害者」という言葉をずっと使っていたけれどそういう見方を番組の中でしなくなったように見えてこの人も成長したのかな、と思いました。
お母さんだけじゃなくて、2人に関わる女性をたくさん演じられてました。
なんでひとりのキャストがこんなにたくさんのキャラクターを演じるのか不思議だったのですが、タカシくんがお母さんを連想するような人たちだからなんですね。
お母さんはノイローゼになって兄弟の前から姿を消してしまいますが、愛情はあっても心はどうにもならないことや、2人のことを嫌いになっていなくなったわけではないことを教えてくれます。
ダブルキャストですが2人とも歌が本当に上手なので見応えも聞き応えもある人でした。
○感想
障害を抱えた人がメインなので、重い話になるのかなと思っていたらそこまで重くならずに話が進んですっきりと終わるので観やすかったです。
タカシくんは最初は「これは嫌い、こっちが好き」という考え方でしたが、作品を通してその考え方も変わっていって感動しました。
お母さんと再会することは作中ではなかったですが、これから2人にいい未来が待ってるといいなあと心から思えます。
タイトルの「Indigo tomato」はいつ回収するのかな?と思ったら最後に回収してくれました。
(ちなみに青いトマトの品種名は「インディゴローズ」というみたいです。 )