行った場所の感想

行ってない場所の感想も書きます。

月組 大劇場公演「WELCOME TO TAKARAZUKA/ピガール狂騒曲」の感想

2月に公演が中止になってから半年以上も待ちましたね…

観客側もこんなに待ちわびたならジェンヌさん達はきっと想像出来ないくらい待ちわびたことと思います。本当におめでとうございます!

ショーの感想から行きたいですが日舞のことはよくわからないので別途追記します。

登場人物(一部のみ)

ジャンヌ(ジャック)/ヴィクトール(珠城りょう)

男装してる女性という設定なので役が3つ?で衣装替えが激しかったです。

本来別の人間2人なのでラストシーンはちゃんともう1人登場しますが見てからのお楽しみにします。背格好ほとんど同じなので月組の身長バリエーションはすごいですね。「女は追いかけられると逃げたくなるんです!」のくだりはシャルルのその後のセリフも含めてかなり笑いました。珠城さんって見た目から男役らしさがかなりあるので女性の二役ってどうなるのかな?と思っていたら回を重ねるごとにより女性らしさも出てきてすごく良かったです。

ガブリエル(美園さくら)

赤と黒に引き続いて人妻役のさくらちゃん。すごくスタイルが良いのでポスターにもなっているストライプのドレスがとても似合っていました。実在の女性作家がモデルのようで、作中に登場する「クロディーヌ」も本当にある作品なんですね。無知なので知らなかったです。ピガールは衣装がすごくおしゃれでさくらちゃんはモノトーンの衣装が多かったのですが、つまらない印象にならず自立しようとする女性らしさが出ていて良かったです。カンカンの衣装もストライプだったのでこの時代の流行なのかもしれませんね。

シャルル(月城かなと)

ポスターとかスチールで悪い顔をしていたので悪役か?と思ったらお茶目なところもある魅力的なおじ様でした。れいこさんは二枚目の役をやったら見た目からもちろんかっこいいんですが、個人的にはこういう一風変わった役の方が好きですね。劇中のセリフの『粘って粘って〜』は半沢直樹にありそうなクセの強さを感じました。シャルルがスタッフやダンサー達からも愛されるような人だからこそジャンヌも好きになったのかな〜と想像出来るような役作りは流石れいこさんでした。(追記)ジャックに昔話をした後のはにかみとか劇場が壊れてしまった後の歌のワンシーンとか振り幅が大きいのにキャラクターがブレなくてむしろ魅力的に映るのは流石だなと思います。今までのれいこさんの役で1番好きかもしれません。

感想

お芝居の登場人物から書いてしまいましたが、ショーの「WELCOME TO TAKARAZUKA」(以下WTT)は45分の短いショーでしたが内容盛り沢山で非常に華やかで満足度が高かったです。月の場面は2階から見るとフォーメーションが本当に凄いのでBlu-rayで確認するのも楽しみです。チョンパで始まって「ウェルカム〜♪」の嵐なのでなかなか舞台を観に行くことも憚られる…みたいな世の中になってしまった中で受け入れてもらえるのは嬉しいなと思い、初観劇の時にはちょっと泣いてしまいました。

お芝居の方は男役らしい男役の珠城さんが女性役!?と思いましたが可愛らしい女性としてしっかりお芝居されていました。月組はメイン所以外のお芝居も本当にうまいので目が足りないっていうのはこういうことを言うんだな〜と思います。個人的にお気に入りなのは最初のシーンの警察官(蓮つかさ)とスリ(A:柊木絢斗 B:大楠てら)の小芝居が面白くて好きです。「赤と黒」は重めの話でしたが、今みたいに重苦しい雰囲気ではこういう明るい雰囲気の作品が良いなと思うのとショーとフィナーレ全部合わせて「宝塚観た!!」という気持ちにさせられて非常に満足度が高かったです。初舞台生のラインダンスもとても完成度が高いのと舞台装置と親和性の高い衣装でお芝居からそのままの流れでフィナーレに入り込んで行けて没入感が高かったです!配信や東京でもまだまだ観ていきたいと思います。

追記(東京)

東京に来てから超パワーアップしてしまってこれはもはや別演目なのでは?と思う始末。チケットを軽率に増やしてしまいました。WTTは見どころたくさんで華やかで楽しいし、ピガールは明るい中にエンタメのバックステージが伺えて肉厚で盛りだくさんですね。

世間がまたコロナウィルス関係で混乱している中で明るくて正統派な演目を見られると原点回帰出来る気持ちになれてありがたいです。

月組 御園座公演「赤と黒」の感想

追記:ライブビューイングなくなっちゃいましたね…他の組でも中止が出てますね。本当にジェンヌさんも皆さんお大事になさってください。

観てきました〜。コロナウイルス警戒のためか、観客の方のほとんどがマスクをしてました。早く流行が終わってこの時の事が昔の話になって欲しいと思います。皆さんお大事に。

こういう再演ものを生で観るのは初めてだったのですが、出演者の方が言っていた通り『宝塚観た!』という気持ちに浸れました。観劇の前に星組で過去に上演した方の映像を観ましたがかなりアプローチが違っていたので、これも再演ものの醍醐味かなと思います。話の内容はなかなかシビアでしたが、文学作品が原作ということでとても面白かったです。

登場人物(敬称略)

ジュリアン・ソレル(珠城りょう)

平民生まれだけど向上心が強いので出世のために一生懸命勉強をしていたナポレオンを尊敬する青年。ジュリアンは基本友人のフーケとお世話になってるシェラン司祭(颯希有翔)にしか野心家の一面を見せていません。レナール夫人には野心家というよりも1人の男性として向き合ってる感じ。ジュリアンは本当に努力家なのに権力争いより何よりもレナール町長とヴァルノの意地の張り合いを発端に破滅させられたのは不幸だなあと思います。最後にジュリアンが『負けたのではなく生きようとしたのです。』っていうのは多分そういうことじゃないかと。ジュリアン自身が身分制度とかに対して戦いを挑んだのではないからこそなんとも言えない気持ちになります。でも不倫は良くない。

レナール夫人(美園さくら)

ジュリアンがラテン語の家庭教師をしに行く家の奥様。使用人のエリザにも優しいので、きっと良い人なんだろうなと思います。3人の子供達もとても可愛がっているようでした。この子供たちが本当に可愛いので是非ライブビューイングで確認してください。レナール夫人は1幕がほとんどで2幕は最後の方にしか出てこないんですよね。その間ジュリアンが別の人とよろしくやってるんですが…。レナール夫人って舞台を観てもパーソナルな部分が良くわからない人なんですよね。ただ『ヴァルノが言い寄ってもなびかなかった』みたいなセリフがあるあたり、この人もレナール町長とヴァルノの意地の張り合いの被害者なのかなと思います。不倫はよくないけど。

フーケ/コラゾフ公爵(月城かなと)

フーケは本当にいい奴でした。ジュリアンが彼と話している時は年相応の青年らしさが出ていて珠城さんと月城さんの学年の近さが活きてるなと思いました。ジュリアンが捕まった後、『お前のナポレオンは元気か?』って聞くあたりでちょっとホロっときます。悪役じゃない月城さんは人の良さがよく出ていていいですね。

コラゾフ公爵は対照的で宮廷の貴族の奥様方を引っ掛けまくるヤバいやつでした。貴族の服装も様になっていてかっこいいです。コラゾフ公爵はよくわからない人なんですが、ジュリアンのことを疎んでいるのかな?と思うと恋愛のアドバイスをしてくれる謎の人物ですね。パリの社交界の風紀が心配になる。

感想

才能のある平民のジュリアンが貴族たちのどうしようもない意地の張り合いや権力争いに巻き込まれて結局は逮捕されて処刑されてしまう作品。最初は死刑とか重くない?となったけど『平民が貴族を傷つけるのは重罪』らしいのと、法律がまた変わったりするんでしょう。人と才能に恵まれてるジュリアンでもこうなってしまうんじゃこの時代にのし上がるのは無理な話かなあと思っちゃいますね。

正直言ってテーマ的にもかなり重い話ですが、出演者の方々の演技力で観やすくなっていたのでクスッと笑えるところもあって息抜きになりました。御園座まで行くのは厳しい人も是非ライブビューイングで確認してみてください。

月組公演「I AM FROM AUSTRIA」の感想

(12月14日 追加しました)

先日観てきました!本当に発表の時からずっと楽しみにしていたので、普段はしないのですが珍しく本拠地の方へ遠征してしまいました!

(追記)東京でも数回観たんですがすご〜く良くなってますね!初演ということで前例のない役だらけだからこそ、お芝居の上手なスターさんが多い月組でやってくれてよかったなと思います。東京に来てからは毎回ホロっときています。ホリデーシーズンにピッタリだな〜とかぼんやり思ってたんですがまさにその通りでした!日比谷のイルミネーションが白を基調としていて余韻そのままに劇場から出られて多幸感がすごいです。本当にハッピーになります。

前回のON THE TOWNに続くハッピーなミュージカルで、東京に来る頃にはクリスマスシーズンになってるのでさらにケーキ食べたくなっちゃうな〜と思います。1階と2階で1回ずつ観劇したのですが、どっちから観ても隅々まで楽しいので本当におすすめです!

登場人物(敬称略、一部)

ジョージ・エードラー(珠城りょう)

物語の舞台になる、オーストリアのホテルエードラーの御曹司です。ジョージは終始フランクなので本当にお坊ちゃんなのか?と思ったりもしたのですが、友人のフェリックスが車をぶつけても笑って許したりと懐の深さが流石御曹司でした。ヒロインのエマにガンガンアプローチしたり、27歳という設定だからか「カンパニー」の時よりも若々しくて親しみやすいキャラクターでとても好感が持てましたし、誠実で正統派な男役の珠城りょうさんらしいキャラクターだなと思います。

ジョージは家族に内緒でホテルの食事をホームレス支援のために分けている活動をしていましたが、ホテルに来ている限られたゲストをもてなすだけじゃなくてオーストリア全体のために何かしたいと思ってたんですね。視野が広くてすごい。ホームレスと作中で言われているけど多分移民の人なんだろうな…と思います。ヨーロッパは移民問題で悩んでいるからこそそこもオーストリアでこの作品がヒットした理由かもしれないですね。

今回の「I AM FROM AUSTRIA」(以下、IAFA)はものすごく曲数が多いのでこっそり歌の心配もしましたが、音域がよく合っているのか今までで一番歌がうまかったです!元になった曲があるミュージカルなので、観終わった後に原曲を聴いてみると楽しいと思います。(Am○zonプライムにありましたので是非聴いてみてください)

エマ・カーター(美園さくら)

ジョージのホテルにやってくるハリウッド女優さん。ウィーンに来た理由がなんとなくしか言及されてないけれどまあ売れっ子女優さんだし撮影続きで疲れてたってことで自己解釈しました。最初はホテルマンに自分のことをリークされたりで不機嫌だったのとちょっとお高く止まってる?と思ってましたが、ジョージと触れ合っていくうちに無邪気な感じが出てきてやっぱ故郷は違うよね〜と思います。全部地元に帰った時の自分に置き換えた話ですが。さくらちゃんは雰囲気がすごくゴージャスなのでハリウッド女優の役がよく合っていました。途中で着ている部屋着?なのかド派手な花柄ジャージが似合うのはさくらちゃんしかいないと思います。トップ2人がハマり役だと全体の雰囲気もしっかりしてくるので観ていて安心して観ていられます。エマはオーストリア人ということを隠してハリウッドで女優をしていたようで、ブロンドヘアーもサロンで染めて単身でアメリカに渡った行動力のある人なので突然ジョージを連れ出してヘリに乗ったりと色々と浮世離れした人だなとと感じますが、行動力があるからこそラストシーンで一発逆転出来るんだな〜と思うのでそういう感じは大事にしていきたいなと思います(?)

リチャード・ラッティンガー(月城かなと)

この作品の悪役その1。売れっ子女優のエマのマネージャーなんですが、多分お金でエマの役買ったりしたのかな〜なんて邪推したくなるくらい現代的な悪役でした。現代が舞台じゃない作品だと悪役は人を殺しちゃったり最後は自分も死んじゃったりするので、最後はちゃんと警察のお世話になる辺りそうそう現代なんだよね〜と思い出しました。月城さんは割と悪役が多いイメージですがこの役がかなりハマっていたのと途中で歌うタンゴがかっこよかったのでとても印象的です。リアクションが劇中の人物の中でもかなり大きい人なので強烈な印象があります。そういえばこの人はオーストリア人なんですかね?

フェリックス・モーザー(風間柚乃

このお役本当に可愛らしいですね〜。風間くんはまだ若いので、年相応のキャラクターで微笑ましかったです。最初に「僕の車庫入れを〜」とか言ってるシーンでは風間くんの何でも出来る印象のせいで車の運転得意なのかな?と思ったらまさかの若葉マークの駐車へたっぴさん…笑 フェリックスはラストにびっくりするような人とくっつく?のですが、いい子そうな雰囲気が急展開の中でも滲み出てて良かったです。本当に良い役者さんになりそうで楽しみしかないですね。

曲について

Ama○onプライムにオーストリア版のミュージカル曲のアルバムあったのでちまちま聞いてるんですが本当にそのまま使ってるんですね。警察官のシーンの曲とか日本のミュージカルぽくてオリジナルか〜なんて思ってたらアレもオーストリアでやってるんですね。

タイトルにもなっている「I AM FROM AUSTRIA」の曲ですが、よく考えればオーストリア第二の国家と言われる曲がなんでタイトルが英語なんだ?と思って調べたら、国外から母国のオーストリアへ向かって歌う曲なんですね。原曲も素晴らしいのでぜひ聴いてみてくださいね。

感想

基本的にコメディなのでサラッと観れる作品でした。TwitterとかFacebookとかInstagramとか台詞に出てきますが導入に関わってくるだけでそこまで主張はしなかったです。過去のオーストリアに関わる宝塚作品(エリザベートとか)や、月組で過去に上演した作品の小ネタが挟まってたりするんですが、台詞のうえではさっと言ってしまうので「あっ笑う所?」みたいな感じになってしまうのでそこは今後にものすごく期待です。

オーストリアという国は私の印象ではヨーロッパの小国というイメージなので、ハプスブルク家のあれこれがよくわかってないと余計にオーストラリアと間違えてしまいそうだなと思います。そもそもなんでオーストリアで上演されたこの演目が「I AM FROM AUSTRIA」という題名なのか?調べてみたら劇中で何度か歌う同名の曲があるんですね。解釈的に、オーストリア国外からオーストリアへ向けて郷愁とかを歌った歌だから英語で言っているみたいな感じみたいです。日本人にとっての「サライ」とか?どストレートに「ふるさと」ですかね。

日本に住んでると海外で仕事をしたり、逆に海外から日本に来て仕事をしている人が周りにあまりいないのですが、留学とかしたりするとその国の文化に染まりきってしまう友達がいたなあと思い出しました。コメディ要素に流されがちですが、IAFAは自分の原点を見つめ直す話かな?と思います。エマが母親に電話するシーンあたりでなんか泣きそうになったりしました。ゲームとかで1回自分の故郷に戻る展開あるじゃないですか、IAFAはその戻ってきて強化イベントみたいな所らへんの話ですね多分。冬になってから観たら少し田舎に帰りたくなりました。

私自身が夢を追いかけて仕事をしているわけではないので何とも情けないのですが、何を重視してこの仕事始めたんだっけ?とか大学も何をしたくて進んだんだっけ?とかちょっと考えるようになりました。その辺踏まえてあと何回か観たいな〜と思います。悩んでる人にぜひ観てほしいですね、説教くさくなく明るい雰囲気でその辺を考えられて良い作品だと思います!オススメ!

恐るべき子供たち の感想

KAAT神奈川芸術劇場で上演されている「恐るべき子供たち」を観劇してきました!

大スタジオと大きい方の会場を混同していたので、会場に入った時のスケール感にびっくりしました。前方席だったので臨場感のある視界でした…が背もたれがもうちょっと欲しかったのが本音です。(舞台はちゃんと面白かったです)

今回、この作品の上演が決まって最初にしたことは「恐るべき子供たち」の漫画版を読むことでした。本当は活字で読むべきだったと思うんですが、私自身が活字苦手であることとなかなか難解そうな作品だったのでお手軽な漫画版を選んでしまいました。「ポーの一族」の萩尾望都先生の絵の雰囲気が作品の空気と良くあっていて、こちらも面白かったです。

 

あらすじ

エリザベートとポールの姉弟がメインで進んでいきます。学校に行けず母親と弟のポールの看病をしながら日々を過ごしている姉のエリザベートと、学校に通っていたけれど冒頭の事故から体調を崩し家にこもりがちになったポールの2人が中心なので基本的に室内で話が進みます。

登場人物(敬称略)

漫画版でも冒頭から病気の母親の看病をしていて、ほとんど外の世界を知らないんだろうなぁと思っていました。エリザベートとポールは劇中ずっと喧嘩のようなことばかりしているのですが、エリザベートが恐らく学校に行かずに少しやった仕事もブティックのモデルさんと一般的なお仕事とはかけ離れていてよくアガートと友達になれたなあと正直思います。後半になるにつれエリザベートがどんどん怖くなっていってちょっと鳥肌がたちました。

このキャスティングは少し意外だったんですが、柾木くん凄くほっそりしていていい意味で生活感がない人なので観ていてしっかりポールになってました。ポールを学校から引き離した張本人になるダルジュロスのことを多分好きだったんだろうな〜と思うし、エリザベートが言った「愛することを知らない」って言う言葉も本当かはわからないけどまだまだ幼稚なポールを表してるなあと思いました。ポールの相談先がエリザベート以外にもあったならすれ違いも避けられたのにな〜と思うとなんとももどかしいです。

この作品で多分一番常識があった人かもしれない。ストーリーテラー的役割のある役でした。ジェラールは最初はポールが好きで、成長していってエリザベートが好きになったんですね。(この辺は漫画でも描写ありました)

この姉弟と旅行に行った時に2人がやったことはかなりひどいので正直あそこで縁を切ってしまいそうなもんですがジェラールはずっと友達でいるんですよね。エリザベートとポールが死ぬシーンにジェラールがいないっていうのがストーリーテラーであり私たち観客により近い人間だったのかなと思ってます。でもエリザベートが好きなのに告白すらさせてもらえなかったのは可哀想。

  • アガート/ダルジュロス(馬場ふみか)

アガートとダルジュロスは元々似ているって設定だったんですが、流石にキャスト分けるのかな?と思ってたら二役でした。少年時代からストーリーが始まるので馬場ふみかちゃんの少年演技がハマってました。漫画版だと2人とも映画俳優さんみたいな太眉の美人に描かれてました。ダルジュロスはポールが学校に行けなくなったきっかけを作り、ポールが死ぬ原因を作った人になるので現実世界から引き離した人って感じです。反対にアガートはポールが人間らしく誰かを好きになる気持ちを教えた人という似ている2人なのに役割が全然違っていて面白いですね。アガートは泣いてばっかりいるので正直本当にうまくやってたのか?って感じはします。

 

感想

大まかなストーリー知らないと厳しいのかな?と思っているので「恐るべき子供たち」を全く知らない人がこの舞台を観てどう思うのかはかなり気になります。

この姉弟はずっと宝物箱に色々集めてるんですが、私も子供の頃やってたな〜と思ってました。ハサミとかカッターで遊んだら怒られるのに、子供の頃ああいう危ないものが物凄く魅力的に見えた時期があってそれがポールの毒薬が好きという気持ちなのかなと思います。学校に行かず社会的生活を送らなかったからこそずっと子供っぽいままでいたから大人になってからも2人でケンカばかりしていたのかな〜と思います。私にも姉がいるのですが、一定の年齢超えるとなぜかケンカしなくなるんですよね。子供の頃は相手に無駄に干渉するからケンカが増えてしまう気がするので演出とはいえ姉弟のケンカする場面はちょっと不快に思ってました。ここは一人っ子だと見方が違うかもしれない。

漫画に「無限(夢幻)世界」という言葉が出てくるんですが、当て字ということであえて使わなかったのかそれはそれで面白かったです。「誰かに見せるためにケンカをしてたわけじゃない」というラストのジェラールのセリフが2人をよく表していてすごく面白かったし最後の現場にジェラールがいないのもストーリーテラーとしての役割なんだなと思うと納得。

月組公演 夢現無双/クルンテープ 天使の都 感想②

ショーの感想を書いてなかったのでこちらで。書こう書こうと思ってたら2回目見てしまっていました。

タイって正直よく知らないので衣装の雰囲気はこんな感じなのか〜と思って見てたのですが、後日タイ料理屋さんに行ったら店員さんがクルンテープの衣装そっくりな服で働いてたので衣装の雰囲気がバッチリ出てることはわかりました(笑)以下、一部抜粋で感想です。

プロローグ〜結婚式

組長さんたちと蘭世惠翔くんが扮するタイのお坊さん(多分)のシーンからはじまりました。お坊さんの衣装はきわめてシンプルでしたが緑色ってところに驚きました。オレンジとか着てるイメージがあったんですが実際緑もあるんですかね?

珠城りょうさんと美園さくらちゃんの結婚式のシーンすごく好きでした。さくらちゃんは名前もあってピンクの衣装が多いなあと思ってたんですがこの場面のドレスもとっても可愛かったです。このショー、全体的に髪飾りがすごいんですがそれを全く違和感なく落とし込んでいるあたりさすがプロだなあと思います。

ムエタイ〜ボート

ムエタイのところすごく面白かったです。このショーの好きな場面トップ3に入れます。ムエタイのところはありちゃんとれいこさんが中心で進むんですが、稽古場映像から見てたけどれいこさんがすごく弱そうに見えてそこがとにかく面白いんですよね。しかもこのシーンで勝つのはれいこさんの方、なんで?でも面白いからよかったです。代役公演での夢奈瑠音ちゃんはしっかり強そう。やっぱり個性ですね。

ボートのシーンは風間柚乃くんと夏風季々ちゃんが出てくるんですが、風間柚乃くんエリザベートからなんかすごく前に出てきてますね。びっくりしました。歌もダンスも上手で出てくると目を惹くんですよね。若いのにすごい。夏風季々ちゃんは顔がすごく好みなんですね。というわけでこのシーンは常に双眼鏡見てました。2人のお顔の感じがタイっぽくてここも眼福でした。

セ・マニフィーク〜クラブのシーン

これ、元は別の曲だったんですよね。それを観てないのでなんともわからないのですが…差し替え後は「セ・マニフィーク」になってました。ここの衣装もさくらちゃんによく似合っていてとっても可愛かったです。お歌ももちろん上手いんですけど、周りの男役さんたちのコールが歌詞に被っちゃって聞こえにくいところがあったのは少し残念でした。元曲だとしっかり聞こえてたんですかね?

クラブのシーンは曲がすごく好きですね。演出は宝塚BOYSに出演していた中塚皓平さんです。れいこさんとさくらちゃんのカップルと珠城さんとありちゃんのカップル(平均身長が高い)のいざこざなんですけど最後はまあこうなるよね〜って感じ。ありちゃんの脚が長すぎてミニスカート?から出る脚の面積の広さにびっくり。代役公演ではれいこさんの部分を風間くんがやってました。れいこさんより小柄ですが、正統派にかっこいい男役さんなのでスーツがよく似合っていました。

黒燕尾〜フィナーレ

タイ風?のターバンがかっこいい。最初の白い衣装だとちょっと給食当番に見えちゃうんですが黒燕尾でも意外とかっこいいですね。エリザベートが終わってからというもの、風間くんがすごく前に来ましたね〜。個人的にすごく嬉しいです。群舞に美弥さんがせり上がって入ってくる感じなのであっやっぱり退団しちゃうんだな〜って寂しくなっちゃいました。

デュエットダンスはタイがテーマだからかバレエ的振り付けが少ないんですかね?トップのお二人はダンスも上手なので次の公演まで正統派なダンスは楽しみにとっておきます。ピンクのドレスがとっても可愛いし頭の上の塔みたいなやつが似合う人日本に月組生しかいない説はあります。

フィナーレは珠城さんが赤い衣装で美弥さんとさくらちゃんが青い衣装でした。濃い色が似合うトップコンビもまた素敵〜。

月組公演 夢現無双/クルンテープ 天使の都 感想①

観てきました〜。

1階の前方で観られたこともあって、お芝居とショー共に迫力満点で観られました!まずはお芝居の感想から…

登場人物(敬称略)

宮本武蔵/新免武蔵(珠城りょう)

まず、珠城さんの日本物を劇場で観たのが今回初めてだったのでものすごく新鮮でした。珠城さんは燕尾服を着たら雰囲気がすごく出るし誠実な感じのある男役さんという感じなので、荒くれ者の武蔵というイメージが観るまではなかなかつかなかったです(笑)さすがトップさんという事で、しっかり武蔵になっていたと思います。終盤のお通とのシーンがすごくよかったです。あと、時代劇ということで基本的に草履履いてるんですが草履で殺陣やったり舞台上を縦横無尽に走り回るしそれがものすごく速いので是非そこも注目してほしいです。途中のシーンで農業してる時の姿がやたらと様になっていてちょっと面白かったです(笑) 前回のON THE TOWNと今回とで美園さんとすれ違う役が多いのでそろそろしっかりくっつくお芝居も見たいな〜と思ったり。そういえば雨に唄えばは2人はちゃんとくっついてましたね。

・お通(美園さくら)

さくらちゃん今回のお芝居もショーもすごく可愛かったです〜!お通の着てるお着物はピンクが多いんですが、あるシーンで水色のお着物を着ていてそれがよく似合ってました。武蔵は時代劇なので歌はそこまで曲数無いかな?と思ってたんですが、思った以上に歌がたくさんあったのとさくらちゃんさすがの主席さんということでお歌も上手で見応えバッチリでした!衣装的にダンスは全体的に少なかったぶん、ショーでたくさん踊ってくれました。

佐々木小次郎(美弥るりか)

今回のポスターの紫の着物がF○teの佐々木小次郎に見えてしょうがなかったんですがやっぱりちょっと似てましたね。美弥さん美人さんだから余計に様になってしまう…。佐々木小次郎ってキリシタンだったんですね〜、よく見るとロザリオ付けてますね。又八(月城かなと)と出会うシーンが面白いんですがどうやら日替わり?らしいですね。美弥さんの佐々木小次郎だと長い刀を簡単に抜いているのに月城さんは手こずってたりと違いも細かくて楽しいですね。

感想

宮本武蔵の話自体を海老蔵さんが昔やった大河ドラマバガボンドでしか知らないので割と断片的な記憶しか無いのが残念なのですが、主軸が上にあげた3人がメインかな?と思っていたら又八の人生もしっかり描かれていて面白かったです。昔はよく分からなかったけど、武蔵以外のキャラクターにも目が向くようになったのでこれを踏まえて読み返すのもアリかな〜と思いました。清十郎(暁千星)とかかっこいいですしね。

Boss&Police 〜ガケデカ後藤誠一郎〜 の感想

先日観てきました!コメディという感じでたくさん笑いました!なんとなくですが、1月にやってくれて正解だなと思います。(?)

 

話の大筋としては、

後藤(東根作寿英)が大久保(モロ師岡)を逮捕→取り調べ期間〜敏腕への道を歩む→大久保釈放→石川(松岡広大)独自調査→後藤本庁へ異動→石川襲撃事件 という流れで良いんだと思います。

いつものように登場人物ごとに感想書きたいんですが、上記の流れの中で出てくる登場人物を松島庄汰さんと溝口琢矢くんと小林博さんの3人でやっているのでキリがなくなってしまうので割愛します…。(溝口くんのランニングしてる人と松島さんの近所のおばちゃんが面白かったです笑)

うだつの上がらない刑事の後藤誠一郎が偶然にも房総の大物の大久保を逮捕するものの、敏腕じゃない刑事には供述をしない!ということです敏腕刑事を目指して何故か大久保の指導のもと2時間ドラマ(火○スとか)の鉄板ネタに沿って捜査していく…というストーリーでした。浅見○彦シリーズを推してたのは同じ事務所の人が出てたからですかね?

私があまり2時間ドラマとかを見ないので小ネタなどよくわからないところが多くあったのですが、近所のカーラー当てたおばちゃんの体内時計は超正確っていうのはあるあるだな〜と思って笑いました。日々の生活で何時に何した、とかよっぽど印象的なことがないと覚えていられないので余計に…笑 でもこういう話の中のあるあるを突っ込んでいいのはカメ止めもそうですが新鮮で楽しいですね。面白い舞台でした!東根作さん俳優生活30周年おめでとうございます!